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カリフォルニア政観、多様性のアピールが需要創出の鍵−商品と広告をリンク

  • 2010年3月26日
 カリフォルニア州政府観光局はこのほど、旅行業界向けセミナー「CALIFORNIA DAY」を開催し、今春のキャンペーンや広報活動について説明した。来日したカリフォルニア州観光局インターナショナル・トラベルトレードディレクターのグレンダ・テイラー氏は、「カリフォルニア州にはまだ知られざる魅力的な観光地があり、その多様性を日本のお客様に訴求していきたい」と意欲を見せた。2009年は新型インフルエンザなどの影響によりカリフォルニアの日本人渡航者数が前年比24%減と厳しい状況だったが、2010年は長距離方面の需要復活や、オープンスカイ協定による羽田からカリフォルニアへの直行便就航の可能性、円高に期待を寄せ、「2010年はカムバックの年」としてマーケティング活動により注力していく。

 同局日本事務所ストラテジー・ディレクターの早瀬陽一氏によると、今までは消費者に対するテレビCMなどの広告活動を通じて需要創出をはかってきたが、2010年1月の上半期からはこれに加え、実際の旅行商品とつながるようキャンペーンを展開しているという。具体的には、今年の1月から6月まで「なんでもアリフォルニアツアーキャンペーン」を展開。多様性のあるカリフォルニアを紹介しているとして認定されたツアーに対しロゴを付与し、それら該当商品に申し込んだ消費者にカリフォルニア州の特産物を同局局長のレター付きでプレゼントするというもの。

 また、テレビCMや新聞の一面広告、ソーシャルネットワークサイト(SNS)、ブログの活用により消費者のカリフォルニアへの旅行意欲の増進をはかる。ケーブルテレビのFOXチャンネルではカリフォルニアの多様な魅力を紹介するミニ番組『Go! California』を6月まで放映するほか、ローソンとタイアップし、ポイントカード「PONTA CARD」会員をロサンゼルスでおこなう「アメリカンアイドルシーズン9」の優勝者決定戦レポーターとして派遣するという共同プロモーションも実施しているという。今後はVISAカード保有者9000万人を対象としたプロモーションや、全米オープンゴルフなどを通じたキャンペーンを展開する予定。これらの活動を通じ、カリフォルニア州観光局は「知られざるカリフォルニア」をアピールするとともに若い女性層の需要の取り込みをねらう。