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iddソフト、業務支援システムで年間500件契約めざす−機能しぼって低価格化

  • 2010年3月4日
 業務支援システムを開発するアイディディ・ソフトウェア(idd)は、このほど公開した「アイディディ・トラベルワーカー」で、2010年に500アカウントの契約達成をめざす。同システムはGoogleのクラウドサービスを利用するもので、インターネット上で顧客管理や予約カルテ管理、入出金管理の機能を提供。クラウドサービスを使用したことに加え、機能を絞り込んだことで月額2800円の契約料を実現している。ターゲットは社員数が1名から10名程度の小規模旅行会社に限定し、これまでシステム投資を断念していた会社からの受注をめざす。

 idd代表取締役の和田肇氏は、従来の業務支援システムについて「現場や経営、経理などのニーズに完全に応えようとする結果、複雑になりコストも高くなった」と指摘。それに対して、トラベルワーカーは、「既存業務支援システムが提供する全機能のうち、本当に使われる7割から8割にしぼって提供」することで、操作性を向上するとともに価格引き下げもはかったという。導入企業ごとのカスタマイズはできないが、改良を進めることでニーズに対応する方針だ。

 ログインIDは通常GmailのIDを利用するが、Googleの企業向けサービス「Google Apps」を導入していれば、自社のメールアドレスをIDとして使用可能だ。顧客情報などをGoogleのサーバーに置くことへの懸念に対しては、Googleのデータセンターの評価を考えれば「むしろ中小企業でも大企業と同じようなセキュリティ、サービスをできるといえる」との考え。また、インターネットベースのサービスであるため、iPhoneなどスマートフォンでも利用でき、外出先から経費を登録するといった使い方を可能にしている。

 なお、2月上旬の公開以降、1ヶ月弱の間に約15社から申込みを受け、8社が運用を開始。こうした反応に対して和田氏は、「毎年500アカウントずつ契約を増やせる可能性もある」と今後の展開に自信を見せた。