観光活性化フォーラム
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今年は「反転攻勢の年」−JATA金井会長、変化の重要性訴え

  • 2010年2月17日
 日本旅行業協会(JATA)会長の金井耿氏は2月16日の経営フォーラムの冒頭、2010年を「反転攻勢の年と位置づけたい」と語った。2009年が経済危機や新型インフルエンザの影響を大きく受けた中で、2010年はオリンピックや上海万博、ワールドカップ、平城遷都1300年祭など大型イベントが予定されていることを踏まえたもので、成田空港の発着枠拡大や羽田空港の本格的国際化もあり、
「旅行市場にとってかなり強い追い風期待できるのではないか」と指摘。

 さらに、民主党政権が観光を成長戦略とする姿勢を明確化していることから、「JATAとしても民の立場から観光庁とも協力し、観光立国推進基本計画の目標達成に向けて、アウトバウンド、インバウンド、国内旅行の拡大をはかる」とした。今年の経営フォーラムの総合テーマが「時流の変化を味方につけよう!自らCHANGEでCHANCEを掴め!!」であることに触れ、JATAとしても、「時代の変化に応じて、JATA世界旅行博・国際観光会議でBtoBにも力を入れて商談の場を創設するなど、会員各社にとってより一層情報収集やビジネスのためのネットワーク作りを強化できる場にしていきたい」とした。

 その上で、業界全体は依然として厳しい状況の中にあるとしつつ、「厳しければ厳しいほど明るいものを見つけ出す努力をしなければならない。その明るい方向に一歩でも確実に踏み出していくことが今本当に大切なのだろう」と強調。そして、「JATA会員の中にも、現在の状況を克服して立派な業績を上げている企業がある」とし、旅行需要の正確な把握とそれに基づく品質や価格の見直し、流通構造の改革、CSの向上などを実行すれば「我々のビジネスは今なお充分に発展の可能性を持っているということを示している」と指摘。そのためにも「我々自身が大きく変わっていくことが必要不可欠」と語った。