中部、国際線便数の落込みは底打ち−5周年企画や招聘事業で路線網拡充へ

  • 2010年2月10日
 中部国際空港によると、2010年度夏期スケジュール4月時点での国際線便数が週294便となり回復傾向を示している。中部国際空港代表取締役副社長の伊藤鎭樹氏は2月9日の定例会見で、「国際線便数は09年度冬期スケジュールの期初で底を打った」とコメント。開港5周年にあわせて実施する記念イベントや、例年実施している海外の旅行会社やメディアの招聘事業を通じて路線網の維持、拡大をはかる考えだ。

 国際線就航便数の推移をみると、2009年度冬期スケジュールは期初時点で週275便と開港時の293便を下回ったものの、2010年度夏期スケジュール期初では、チェジュ航空(7C)の金浦線の新規就航やエティハド航空(EY)のアブダビ線、大韓航空(KE)の済州線、フィンランド航空(AY)のヘルシンキ線の増便など「明るい兆しが見えてきた」という。

 招聘事業では、名古屋や中部地域の認知向上をさらにめざし、各国からの要望や需要を汲み取るなど相手の視点を重視しながら実施していく考えだ。伊藤氏は、「東京や大阪に比べて名古屋という土地自体知られていないこともあった。ただし、実際に来て知ってもらえれば開拓できる」と自信を示す。また、栄地区や名古屋駅の地下街は外国人にとって魅力的であることや、中国語の案内が行き届いていないことなどについて意見が挙がっており、今後対応していきたいという。


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