阪急交通社、エクスペディアのBTM会社と提携、3年で取扱額10億めざす

  • 2010年1月22日
 阪急交通社は2009年12月28日、エクスペディアホールディングスグループの「エジェンシア」と業務提携した。エジェンシアは業務渡航を専門としておリ、2009年の取扱高は全世界で3億3000万米ドルを見込み、BTMの分野では世界第5位の規模という。阪急交通社は日本地区でのパートナーとして、エジェンシアの既存顧客が展開する日本法人や在日事務所の出張手配を取り扱うほか、日本での新規顧客の獲得、エジェンシアとの相互協力による日本地区でのMICE分野の事業拡大をめざす。

 阪急交通社では、ターゲットであるエジェンシアの顧客企業の日本法人の数は開示しなかったものの、現状では「ほとんど手付かず」の状態。これに対して阪急交通社では、東京の法人営業担当部署が中心となり1月から営業を開始。4月からは阪神航空との統合後に設立する「阪急阪神ビジネストラベル」が引き継ぐ。初年度である2010年度の取扱高目標は2億5000万円で、2012年度には10億円に拡大したい考えだ。

 なお、エジェンシアは2009年12月9日にアルゼンチン、ロシア、シンガポール、台湾、香港など9ヶ国で現地旅行会社との業務提携を発表しておリ、積極的に世界展開する戦略が伺える。BTMを専業とする同社がネットワークを拡大することは、顧客である企業側にとっても本社との出張管理の一元化や、世界第5位という規模からくる仕入力などがメリットとなる。一方、現地旅行会社との協力関係を構築することで、各国の市場の実情に合わせたBTM事業を展開したい考えもあるようだ。