観光活性化フォーラム
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JATA、8月の苦情件数が1.5倍に大幅増−取消料の相談が多く

  • 2009年12月3日
 日本旅行業協会(JATA)によると、8月の苦情件数が前年比57.5%増の274件となった。前年と比べて約1.5倍の件数となり、相談内容では取消料についてが最も多く、続いて一般的な相談、申込み・契約が多かった。一方、9月は22.8%減の277件と前年を下回った。ただし、2008年度にはゲートウェイ21が倒産し、9月末の2日間で158件の苦情が寄せられていた背景があり、これにより、前年の倒産と弁済業務についての相談件数を除くと30.8%増となる。8月と同様に、取消料や申込み・契約のほか手配内容についての相談内容が多かった。

 期間中の事例の中で旅行会社に問題のあったケースでは、パンフレットに「空港到着後にホテルへご案内します」との記載があったにもかかわらず、実際には免税店に立ち寄り後ホテルへ移動したため到着が遅くなったという。土産物店へ案内する場合には、取引条件説明書面の日程表欄外に注意事項として記載する必要がある。

 旅行会社に問題のなかったケースでは、パッケージツアー参加者が帰国の際に台風の影響で、利用予定だった朝発同日着の航空機が欠航し、さらに夜発翌日朝着の航空機に搭乗する予定がオーバーブッキングとなったため、翌朝発の便で帰国。ここで旅程保証制度の変更保証金の支払いを求められた場合、確定書面交付後の旅程保証は、書面に記載した内容が実際にどう提供されたかで判断するもので、今回は台風による朝発同日着の航空機の欠航であることから、旅程保証上は免責となる。帰国日が変更となっていても、運送機関のサービス提供の中止による帰国日の変更は免責となる。