関空、中間期の経常利益83.0%減−通期を下方修正、最終損益赤字化を予想

  • 2009年11月13日
 関西国際空港の2010年3月期中間期(2009年4月1日〜9月30日)の連結業績は、営業収益が前年比16.2%減の433億6900万円、営業利益が39.2%減の70億6000万円、経常利益が83.0%減の7億8400万円で、中間純利益が84.7%減の6億1300万円となった。

 期間中の国際線の旅客数は13.9%減の454万人、国内線は26.5%減の215万8000人で、航空機の発着回数は前年より1.2万回減の5.6万回と大きく減少。航空機の運休や減便、機材小型化が進み、着陸料や給油施設使用料収入などを含む空港使用料収入は17.9%減、国際線旅客の旅客サービス施設使用料などの施設使用料収入が18.3%減となり、鉄道事業以外の収入となる空港事業営業収益は16.2%減の413億1200万円となった。営業費用は経費削減などで改善したが、空港事業営業利益は39.4%減の68億5900万円と落ち込んだ。

 このようななか、同社ではネットワークの維持・拡大の緊急施策として大型機材に対する着陸料割引を創設し、国際線増量割引を拡大。増便や大型化を促す施策を実現した。これに対する影響は、着陸料収入の約200億円のうち数億円程度だという。

 通期予測は急速な需要回復の見込みは困難とし、下方修正した。営業収益は前年比15.1%減の841億8200万円(前回予想:915億6400万円)、営業利益は46.4%減の95億1500万円(同:145億5200万円)とし、経常損益と純損益は赤字化。経常損失は26億2900万円(同:8億8200万円の利益)、当期純損失は27億2000万円(同:9億6300万円の利益)とした。