香港、8月9月の日本人訪問者数はプラス成長−下期はMICE大型団体の受注も

  • 2009年10月29日
 香港ツアーオペレーター協議会(HKTC)は10月28日、定例会を開催。香港政府観光局(HKTB)によると、2009年1月から9月までの香港への日本人訪問者数は前年比9.3%減の87万8670名であったという。特に、4月から7月までの4ヶ月間は全体的に減少しており、新型インフルエンザによる風評被害による影響を受けたと分析する。一方、8月は1.5%増、9月は4%増と推移しており、10月は前年並みと予想する。

 HKTB日本・韓国地区局長の加納國雄氏は、「(1月から9月までの)9.3%減から、通年では5%減程度に縮まるだろう」と期待を示した。また、そのために「香港特有の体験ができるような旅行の提案をすべき」と訴え、HKTBとして2010年のテーマを「イヤー・オブ・フェスティバル&カルチャー」と位置付ける。香港のクリエイティブな面を取り上げて文化面をアピールしていく考えだ。

 このほか、HKTBのMICE専門組織「ミーティング&エキシビション香港」(MEHK)を担当するHKTBシニア・マーケティング・エグゼクティブ・東日本の古谷剛氏は下期の動向について、「500名以上の大型団体が7、8件予定されており下期は増えてきている」と述べる。とりわけネットワークビジネスの企業や冠婚葬祭の業種が増えてきているようだ。MEHKでは、香港に連続2泊以上する100名以上のグループに対し、香港エクストラ特典・アトラクション特典のほか香港ワイン&ダイン・セレブレーション特典を無料で追加する。これは、ワインを使用したクッキングクラス、クラウン・ワインセラーでのワイン・テイスティング、指定店舗でスタンダードドリンクを4杯楽しめるパスの提供の中から好きな特典をひとつ選ぶことができるというもの。下期のみの特典として2010年3月31日までの実施とし、下期のMICE需要の取り込みをはかる。


※なお、訪問者数の数値は全て暫定値