アジア太平洋の航空運賃・客室料金が上昇幅最大−アメックス調査

  • 2009年10月14日
 アメリカン・エキスプレス・インターナショナルはこのほど、アジア太平洋地域の航空運賃およびホテルの客室料金が2010年に最大の上昇幅になるとの予測を示した。これは、アメリカン・エキスプレス業務渡航部門のアドバイザリー・サービス部がまとめたもので、業務渡航費用に影響を与える要因や地域やクラスごとの価格変動推移について予測したもの。これによると、世界的な景気悪化で2009年のアジア太平洋地域の業務渡航は7%減少、航空会社やホテルなどのサプライヤー各社が価格を引き下げたが、2010年は景気回復の兆しがあることから価格が上昇すると見込んでいる。また、北米や欧州に比べて不況の影響が少ないことや、中国、インドを始めとする新興国市場により企業の業務渡航支出が堅調に推移しているとの見通しから、他の地域に比べて上昇率が高くなるとの予想だ。

 全世界の傾向としても企業がこれまで手控えてきた業務渡航の需要が伸び、供給量の変化により2010年末までにはホテル客室のほとんどのカテゴリーで微増すると見込む。さらに、航空会社のビジネスクラス運賃は、座席供給量の減少と国際線のビジネスクラス需要が好調なことから上昇すると予測している。また、ビジネスチャンスがグローバルに拡大することでサプライヤーとの関係構築や業務渡航管理の複雑化が進むとの予測も示した。

 例えば2009年のホテル客室料金と比べると、デラックスで北米はマイナス6%からマイナス3%、ヨーロッパはマイナス2.5%から2%、南米およびカリブ海地域はマイナス6%から0%であるものの、アジア太平洋は1%から6%上昇すると見込んでいる。