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フランス、10年は若者の需要喚起、印象派の活用も−「近さ」アピール継続

  • 2009年10月7日
 フランス観光開発機構(旧フランス政府観光局)は2010年に、若年層の需要喚起のキャンペーンを実施する方針だ。比較的動きの活発なシニア層だけでなく、若年層を活性化することで底上げをねらう。同機構在日代表のカトリーヌ・オーデン氏によると、現在のところ詳細は固まっていないものの、「大学教授のネットワークの活用や、大使館で留学を促進する部署との連携」も考えているという。また、クイズやコンクールなどで選出した若者をフランス旅行に招待し、ブログなどで情報を発信することもアイディアの一つだ。

 このほか、2010年の方針として、現在展開中の「こんなに近い、日本とフランス」をテーマとしたキャンペーンを継続。また、ノルマンディー地方で開催される印象派フェスティバルでの注目上昇と需要喚起もねらう。これは、ルーアン美術館で開催されるモネやピサロなどの印象派絵画を約100点集めた企画展を筆頭に、ノルマンディー地方全体で印象派に焦点を当てたイベントが開催されるもの。オーデン氏は、日本での印象派の人気の高さから、旅行需要の喚起にも繋がると説明。今年5月には現地からミッション団が来日して旅行会社にセールスコールを実施してアピールしたほか、今月半ばから電車内広告なども展開する。

 なお、2009年の日本人訪問者数は7月までの累計で前年比15%程度落ち込んでいるが、10月6日に開催したワークショップの冒頭、オーデン氏は「海外旅行には逆風が吹いているが、今年も23の出展者が集まった。日本市場が重要視されている表れ」と強調。日本人訪問者数も8月と9月は堅調であったといい、巻き返しに期待を示した。


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