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台湾、2010年も「旅行台湾年」−大型団体旅行の誘致に注力

  • 2009年9月24日
 台湾交通部観光局は、2008年から実施する「旅行台湾年」を2010年も推進する。特に大型団体旅行の誘致に力を入れる方針。旅行会社に対し、助成金によるチャーター便誘致奨励プログラム、インセンティブツアー誘致プログラム、海外旅客クルーズ船寄港歓迎プログラム、募集広告の協賛、修学旅行誘致プログラムの5つを主軸として誘致プログラムを実施する。台湾交通部観光局局長の頼瑟珍氏は9月17日に東京で開催したセミナーの冒頭、「旅行台湾年」のプロモーションを実施してきた2009年は、1月から8月の日本人旅行者数が前年比12パーセント増となっていることを紹介。頼氏はこれを一過性のものにとどまらせないよう、2年後をめどにさらにイベントで盛り上げていく方針を示した。

 2008年から2009年の旅行台湾年では、「華流アイドルの旅」「健康旅行」、「斬新な台湾旅行企画の募集」「美食の旅」「自転車の旅」「伝統祭りの観光」「鉄道旅行」「カップル向け浪漫旅行」の8つのテーマによるイベントやプロモーションを展開。2010年には、団体への注力のほか、花の博覧会やマラソンといった大型イベントを開催する予定で、2011年に向けては温泉、グルメ、サイクリングなどのイベントも企画が予定されており、ツアー商品の造成に積極的に利用してほしい意向だ。

 サイクリングについては、台湾ではここ数年エコライフ推進の観点などもあって、自転車ブームが到来。車よりゆっくり観光できると人気といい、景勝地での自転車道路の整備やレンタサイクル店も充実してきたという。頼氏は、「自転車メーカーの『ジャイアント』で知られる台湾だが、今後は製作分野だけでなく、観光分野でも自転車先進国の地位を確立していきたい。将来的には、駅を降りてすぐにレンタサイクル店を設置、シャワーやツーリスト・インフォメーションセンターも備える計画」と語る。ジャイアントとは9月28日から10月2日にかけて、台湾の5つのサイクリングロードを巡るイベントも共催しており、世界中から参加者を募っている。

 なお、8月に台湾南部を襲った台風の影響について頼氏は、「日本人旅客数は8月に落ち込んだが、その後、回復のきざしを見せている」と説明。その上で、「主要な観光地に台風による影響はないので、安心して旅行に来てほしい」と述べた。また、セミナー会場では、台風被害に際して日台観光促進協会の会員から集まった義援金が、同会会長の柴田耕介氏によって頼氏に手渡された。