中国東方航空（MU）は、中部／南京線を新たに開設する方針だ。愛知県知事の神田真秋氏らがエアポートセールスで赴き、MU社長の馬須倫氏と会談した際に、馬氏が表明した。就航時期は未定だが、馬氏からは2009年度冬スケジュールの期間中に開設したい考えが説明されたという。中部空港では航空需要の減退などの理由で減便・運休が相次いでおり、新規路線の開設は久しぶりの明るい話題だ。

　愛知県地域振興部航空対策課によると、「毎年エアポートセールスを実施しており中部路線の維持や拡充を訴えていた」といい、今回はこうしたアピールが奏功したとの分析。また、愛知県は南京市のある江蘇省と、名古屋市も南京市と友好都市提携を結んでいるといった交流関係も背景にあるようだ。神田氏は会談で、「中部／南京線の週2便開設を積極的な展開として嬉しく思う」と語り、「2010年の上海万博開催を契機に両地域間の交流をさらに深めたい」と述べた。

　中部空港では2008年末から続く景気低迷などの影響により、減便や運休が続いていた。愛知県では、厳しい環境下での新規路線開設を歓迎するとともに、今後もアジア路線を含めてエアポートセールスを積極的に展開し、路線の維持や増便につなげる方針だ。なお、MUは現在、中部から上海、西安、青島、北京に運航しており、南京をあわせると中国5都市とのネットワークに広がるという。また、南京には成田からも就航している。