全日空、第1四半期は純損失292億円、通期予想は変更なし−国際線旅客16%減
ANAグループの2010年3月期第1四半期(2009年4月1日〜6月30日)の連結業績で、純損益は前年度の66億4600万円の黒字から292億200万円の赤字となった。景気後退や新型インフルエンザによる需要減退により全事業分野で大きな打撃を受けた。営業収入は前年度比21.9%減の2698億9800万円、営業損益は424億1500万円の赤字(前年度:146億500万円の黒字)、経常損益は494億5600万円の赤字(110億7900万円の黒字)であった。全日空(NH)では通期予想は変更せず、第2四半期以降に「09年度緊急収支改善策」を実行して経営目標を達成する構えだ。
営業収入は当初目標からは約300億円低い結果で、NH上席執行役員財務部長の金澤栄次氏によると、新型インフルエンザの影響はこのうち110億円ほど。これ以外は「昨年末からの基調」が第1四半期にも継続したとの分析だ。
旅客事業の売上高は、国際線が44.1%減の438億円、国内線が16.7%減の1386億円となり、航空運送事業全体では売上高が23.0%減の2368億円、営業損益は415億1000万円の赤字となった。国際線の減収は、旅客数が15.5%減の97万人と大きく減少したことのほか、ビジネスクラスの利用の減少、燃油サーチャージの値下げなどが要因。ビジネスクラスの第1四半期の利用動向として、座席供給量をあらわす有効座席キロ(ASK)は6%減と絞ったものの、需要をあらわす有償旅客キロ(RPK)は46%減にまで落ち込んだといい、旅客単価も前年度の6万8000円から4万5000円に縮小。なお、国際線全体のASKは5.9%減でRPKは13.2%減となり、利用率は5.6ポイント減の66.7%となった。
このほか、旅行事業では、海外旅行、国内旅行ともに売上高が前年割れ。この結果、合計の売上高は19.0%減の336億円となり、営業損益は12億円の赤字(4億円の赤字)となった。また、インフィニ・トラベル・インフォメーションも国際線予約・発券システム利用件数が前年割れし、減収となった。
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営業収入は当初目標からは約300億円低い結果で、NH上席執行役員財務部長の金澤栄次氏によると、新型インフルエンザの影響はこのうち110億円ほど。これ以外は「昨年末からの基調」が第1四半期にも継続したとの分析だ。
旅客事業の売上高は、国際線が44.1%減の438億円、国内線が16.7%減の1386億円となり、航空運送事業全体では売上高が23.0%減の2368億円、営業損益は415億1000万円の赤字となった。国際線の減収は、旅客数が15.5%減の97万人と大きく減少したことのほか、ビジネスクラスの利用の減少、燃油サーチャージの値下げなどが要因。ビジネスクラスの第1四半期の利用動向として、座席供給量をあらわす有効座席キロ(ASK)は6%減と絞ったものの、需要をあらわす有償旅客キロ(RPK)は46%減にまで落ち込んだといい、旅客単価も前年度の6万8000円から4万5000円に縮小。なお、国際線全体のASKは5.9%減でRPKは13.2%減となり、利用率は5.6ポイント減の66.7%となった。
このほか、旅行事業では、海外旅行、国内旅行ともに売上高が前年割れ。この結果、合計の売上高は19.0%減の336億円となり、営業損益は12億円の赤字(4億円の赤字)となった。また、インフィニ・トラベル・インフォメーションも国際線予約・発券システム利用件数が前年割れし、減収となった。
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