観光活性化フォーラム
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上半期の出国者数は1996年以来のワースト2位−03年に次ぎ、6月は21.3%減に

  • 2009年7月29日
 日本政府観光局(JNTO)によると、2009年6月の日本人出国者数(推計値)は、前年比21.3%減の100万1000人となった。単月としては今年最大の下げ幅で、SARS禍で旅行の手控えが顕著だった03年8月の22.4%減に次ぐ落ち込みとなっている。

 1月から6月の上半期の累計は9.1%減の719万人で、上半期としては1996年以降、2003年に次いで2番目に少ない出国者数となった。出国者数は2007年5月から連続でマイナス推移していたが、今年は円高基調やゴールデンウィークの日並びの良さ、燃油サーチャージの段階的な値下げにより需要が喚起され、4月には増加に転向。しかし、新型インフルエンザの影響や世界的な景気低迷による消費の落ち込みが影響し、5月に18.3%減と大きく減少し、6月はさらに減少幅が広がった。

 訪日外客数も6月は37.7%減の42万4700人と大きく落ち込んだ。韓国が46.7%減の10万4300人と引き続き低調なほか、台湾も53.0%減の6万1200人で大きく減少。中国も新型インフルエンザのほか商用・公務の旅行需要が減少し、40.2%減の3万6700人、香港も49.6%減の2万6200人と重点市場の減速が影響している。上半期の累計は28.6%減の309万5000人で、2005年以来の水準に落ち込んだ。VJC重点12市場はすべて減少。特に韓国や台湾などの大市場の落ち込みが影響した。

※:表の出典:日本政府観光局(JNTO)