海外パッケージツアー、6月実績は大幅減−7月9月の予約はアジア中心に好調

  • 2009年7月16日
 日本旅行業協会(JATA)はこのほど、4月から6月までの募集型企画旅行の実績、および7月から9月までの予約状況を取りまとめた。これによると、燃油サーチャージ額の値下げやゴールデンウィークの日並びなどが影響し、実績比で4月は24.4%増、5月は2.8%増と増加。6月は4月末からの新型インフルエンザが影響し、20.9%減と大きく前年を下回った。7月から9月までの全方面合計の予約比では、7月が4.4%増、8月は2.5%減、9月は50.9%増となり、例年お盆の時期に高まる需要が7月前半と9月の大型連休にシフトしているようだ。

 4月から6月までの実績を見ると、好調だった方面は韓国や中国。韓国は4月が159.2%増、5月が59.2%増、6月が28.8%増と連続して大幅増を記録している。中国は3ヶ月ともに30%以上の伸びを示していた。また、新型インフルエンザの影響で伸び悩んだ6月は失速しているが、特にアメリカ、カナダ方面、オセアニア方面への影響が大きいという。例えばアメリカ、カナダ方面は4月が9.1%減であったのに対し、5月は48.8%減、6月は68.6%減と大幅に減少。さらに、7月、8月の予約状況にも影響しているようだ。

 7月から9月までの予約状況では、9月が各方面ごとでも前年を上回っている。また9月では特に中国が267.7%増、韓国が112.5%増と大幅に増加したほか、グアム・サイパンが85.5%増、アジアが59.6%増、ハワイが51.5%増、ヨーロッパが43.4%増と好調だ。アメリカ・カナダ方面やオセアニア方面は7月、8月ともに40%以上落ち込みを示しているが、夏商品の予約の間際化が進んでいるため今後伸びていく可能性もある。

 なお、調査はジェイティービー(JTB)、近畿日本ツーリスト(KNT)、日本旅行、阪急交通社、ジャルパック、ANAセールス、エイチ・アイ・エス(HIS)の7社で、それぞれ方面別などの取り扱いがある国や地域が対象となる。