バリのオペレーター「バリ・アシスト」、提案型営業でMICE受注めざす

  • 2009年7月14日
 オペレーターのバリ・アシストは、日本市場でMICEの手配を中心に受注をめざす。同社は、1981年からバリで旅行会社やホテルなどを運営するスアル・グループに属しており、日本市場への取り組みを目的として4月1日に設立された。スアル・グループではこれまで、欧州の旅行者を主に受け入れていた。特にMICEについては、専門性の高い業者による「SIPCO(Society of Indonesia Professional Convention Organizers )」に加盟しており、毎年20社前後のMICEを手配してきているという。日本では、年間10件程度の受注をめざし、1件あたりの規模は200名から600名程度を想定する。

 グループとのレップ契約のもと日本事務所として活動するアジア・アシスト・ネットワーク代表の沓名豊明氏によると、バリでSIPCOに加盟するツアーオペレーターは5社あるものの、日本市場に取り組む会社はバリ・アシストが初めて。日本市場では、バリに質の高いホテルが複数ある点や、例えばヒンドゥー寺院でのイベント、エコツーリズム、クルーズなど多様な選択肢がある点を活かし、企業や主催団体のニーズに対して提案型の営業を展開したい考え。すでに旅行会社へのセールスコールも実施し、大手旅行会社の中には、アジアの在外支店を巻き込んだ形でバリへのMICE送客を進める方針で合意した会社もあるという。また、11月ごろには旅行会社と法人を対象にFAMツアーも計画中だ。

 また、MICE以外にレジャーや団体旅行のオペレーションでも、積極的な提案を実施する方針。これは、旅行に関する情報を消費者が容易に入手できるようになりニーズが多様化するなかで、「消費者が何をしたいのかを前提条件に考えて提案する」アプローチがMICEと同様に有効との考えに基づいたものだ。