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イタリア政観、多彩な業界向けイベント展開、今秋開催の総合プロモと連動で

  • 2009年6月29日
 イタリア政府観光局(ENIT)は、イタリア大使館が主体となって展開する総合プロモーション事業「日本におけるイタリア2009・秋(以下、イタリアの秋)」と連動し、旅行業界を対象とした各種イベントを開催する。イタリアの秋は9月から12月までの約3ヶ月間、日本各地で計165のイベントが予定されており、9月17日には、ミラノ・スカラ座による「ドン・カルロ」公演に、イタリア共和国大統領ジョルジョ・ナポリターノ氏が臨席することも決まっている。駐日イタリア大使のヴィンチェンツォ・ペトローネ氏によると、2001年、2007年の「イタリアの春」に続き3回目の開催となる今年は、大手メディアの協賛・協力も得られ、200万人以上の来場者数を予想しているという。

 ENITでは、同事業がイタリアへの観光需要につながるものとして大きな期待を寄せており、新たなデスティネーションの提案を中心に、積極的なプロモーションを展開する方針だ。具体的には、ヴァッレ・ダオスタ、ピエモンテなどの日本マーケットに関心を持っている州と協力し、旅行代理店対象の研修旅行を11月頃まで順次実施する。まだ知られていないイタリア各地の魅力を視察してもらい、その後、ENITが主催する12月の新ツアー発表会で商品の紹介を行う計画だ。

 また、11月19日と20日の2日間は、イタリア観光ワークショップを東京のホテル・ニューオータニで開催することが決定。イタリア各地の観光関連業者約50社と、イタリアツアーに関心のある日本の旅行関連業者約400名の参加を予想しており、大規模な情報交換や商談会がおこなわれる予定だ。このほか、MICEについては視察旅行の実施と日本でのセミナーを予定しており、「現在、某大手旅行会社と進行中」(ENITプレス担当)という。また、「有名建築家によるワイナリー」プロジェクトや、「イタリアの最も美しい村や町」プレゼンテーションなどを開催し、日本の業界関係者にもまだ知られていないイタリアの奥深い魅力をアピールする。

 なお、一般消費者向けのイベントとしては、9月のJATA世界旅行博に297平方メートルのブースで出展、6州政府と数十社の企業が参加予定となっている。ENITプレス担当によると、昨今の厳しい経済状況の中、「イベントが必ずしも短期的な消費者の旅行需要にはつながらないかもしれないが、目先の数字(日本人訪問者数)だけを見るのではなく、将来の関心につなげていきたい」と、中長期的な効果も視野に入れている。