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南アフリカ観光局、日本代表のW杯出場決定で観光への気運盛り上がりに期待

  • 2009年6月15日
 南アフリカ観光局(SAT)は12日、都内で「南部アフリカ・ワークショップ2009」を開催、多くの旅行会社やメディアが集まった。サッカー日本代表が、来年南アフリカで開催されるFIFAワールドカップ・サッカーへの出場を早々決めたこともあり、南アフリカ観光への関心がさらに高まっていることを伺わせるワークショップとなった。

 ワークショップに先立って行われたセミナーで南アフリカ観光局日本地区代表のブラッドリー・ブラウワー氏は「現在、南アフリカではちょうどFIFAコンフェデレーションズカップ(6月14日から28日)が開催されているところ。昨年はミスワールドという国際的なイベントを何の問題もなく開催した。来年のワールドカップに向けても着々と準備を進めている」と語り、世界的なビックイベントであるワールドカップ開催への自信を示した。また、ブラウワー氏は「日本代表が出場を決めた今こそ、南アフリカの商品を売る絶好のチャンス」と述べ、日本人観光客誘致に向けて旅行業界に協力を呼びかけた。

 2008年の全世界から南アフリカへの渡航者数は前年比5.5%増の959万1,828人。そのうち日本人渡航者数は前年比13.3%減の2万7,621人。SATでは来年、外国人訪問者数1,000万人、日本人訪問者数3万5,000人を目指す。また、ワールドカップ開催期間中の外国人訪問者数は40万人から100万人と予測している。

 南アフリカでは、10ヶ所のスタジアムの建設(うち5ヶ所は改修)をはじめ、交通インフラの整備、宿泊施設の整備などを進めている。このうち、宿泊については現在、新たな格付け作業が行われており、ホテル以外の宿泊施設(B&Bなど)としては1万室が新たにFIFA公認のアコモデーションとして登録された。

 このほか、セミナーでは今年4月に立ち上げられた「美激的、南アフリカ」をテーマにしたウェブサイト、トレード向けサイトの「トレード・エクスラネット」などのマーケティング活動も紹介された。SATでは3回目となるフォトコンテストも実施中(今年11月30日まで)。加えて、日本代表のワールドカップ出場を記念して6月7日から7月6日までの期間限定で、南アフリカへの往復航空券やFIFA公認オリジナルグッズ当たるキャンペーンも展開している。また、世界的には現地語でサッカーを意味する「Diski(ディスキー)」と銘打ったキャンペーンも展開中。リズミカルなアフリカン・ミュージックで「ディスキー・ダンス」を踊る映像をTVコマーシャルとして放映している。


▽ソニーとの協力で南アの文化も発信

 また、セミナーではFIFA公認パートナーであるソニーが立ち上げた「Life-X」ウェブサイトも紹介された。このサイトは、現在行われているFIFAコンフェデレーションズカップ、現地競技場の舞台裏なサッカー情報のほかに、SATとの協力で南アフリカの文化情報も提供している。ソニー・ブランドマネージメント部グローバルスポンサーシップグループ係長の秦英之氏は「このサイトを通じて、ワールドカップへの気運を高めて頂けるだけでなく、南アフリカの文化的側面にも関心を持って頂けるようになるのではないか」と期待を示した。文化情報としてはレストラン、ワイン、観光地などが紹介されている。このサイトはFIFAコンフェデレーションズカップ開催中の今年6月29日までの限定オープンだが、今後このサイトの利用データを参考にして、来年のワールドカップに向けた新しいサイトの立ち上げも模索していきたい考えだ。