HKTC、正確な現地情報の提供と提案を−新型インフル影響で意見交換実施

  • 2009年5月22日
 香港ツアーオペレーター協議会(HKTC)は5月20日に開催した2009年度年次総会で、新型インフルエンザの影響で渡航の手控えが発生していることに対し意見交換を実施した。まずは現地情報を正確に把握して提供するとともに、下期の取り込みをめざした準備を進めるなどの意見が挙がった。

 一部のツアーオペレーターによると旅行会社によってもキャンセルの数が違うという。顧客に対して正確な情報を提供し、代案などを提案できている旅行会社は取り込めるのではないかとの見解で、ただ情報を提供するのではなく、停留措置などがあった場合などの顧客の懸念材料に対して提案力が必要だという。また、正確な現地情報の提供については業界とメディアが一体となってて取材旅行をおこない実際の状況を伝えるべきという提案もあった。

 7月以降は日系航空会社2社の燃油サーチャージ額廃止というプラス要素や、海外旅行を控えた消費者の反動があるとの予測から既に下期の取り込みに目を向けた取り組みも進んでいる。秋に向けてキャンペーンを展開する計画や、業界向けの優待料金を設定して業界内から香港への旅行を盛り上げていくといった意見も挙がった。また、需要が伸び悩む時期にこそ勉強会やスタディツアーなどを実施して、需要が回復したときの取り込みに備えたいという考えも伺えた。また一方で、中小のツアーオペレーターや香港のみを取り扱う業者を含め旅行業界全体に対し、「夏場をあきらめてしまえるのか。今できることは何かを考えなければならない」という声もあり、今後も業界内の情報交換や意見交換をおこなっていく姿勢が見られた。