Marriott Bonvoy

アメリカ、日本マーケットへの期待感は持続−パウワウ開催で強調

  • 2009年5月21日
 (マイアミ発:宮田麻未)5月16日からマイアミのコンベンションセンターで開催中の「インターナショナルPOWWOW2009」では、18日から見本市と商談会が始まり、会場のあちこちで活気のある情報交換や商談が行われている。今回の参加者のトータルは約4600名で昨年とほぼ同じで、バイヤーは約1200名。ただし、日本関係のバイヤーは64名の申し込みがあったが、実際の参加者は50名にとどまった。

 18日の早朝にマリオット・ホテル・ビスケーン・ベイで催された特別朝食会には、日本からの参加者や日系企業からの参加者が招待され、アメリカのベンダーたちの日本マーケットへの評価や期待などが話し合われた。挨拶に立ったアメリカ旅行委員会会長マジョーリー・L・デューイ氏は、「5月17日におこなったマーケットアップデイトのセッションでは、日本マーケットの動向を知りたいという人が多く、私の机の前に長い列ができるほど。日本ではアメリカは中国ばかりに目が行っていて、日本マーケットをあきらめているのではないかと懸念する声があるが、サプライヤー達の関心の高さを見ると、決してアメリカは日本マーケットをあきらめていないことが明らかになった」と語り、日本マーケットへの期待感が持続していることを強調した。

 カリフォルニア州観光局の広報担当マネージャーであるカット・バーンサイド氏も、「今回、日本からの参加者が少ないのは残念に思う。カリフォルニア州にとって、日本人観光客は非常に重要。観光業界全体に与える影響も大きい」と述べ、日本マーケット回復へ向けてのてこ入れを継続することを強調した。その一環として、6月初頭にはサンフランシスコ、サンディエゴ、ロサンゼルスなどの観光局を始めとする13名のセールスミッションを日本へ送る予定で、大阪や東京で旅行業界の関係者とワークショップや情報交換をおこなう。

 さらに、テキサス州知事室経済開発兼観光担当チーフ広報官のジェリー・チェイス氏も、「テキサスにとって日本が重要なマーケットであることに変わりはない」と話し、「アメリカン航空(AA)やコンチネンタル航空(CO)の直行便があることや、サン・アントニオにあるトヨタの工場などの結びつきも強い。日本マーケットへの投資は続けるつもりだ」と述べ、日本マーケットへの期待に変化がないと述べた。

 なお、新型インフルエンザに対する日本人の敏感な反応は、アメリカのメディアで報道されており、今回の会場でも「なぜ日本人はあのような反応をしたのか」と疑問視する声が聞かれた。それだけに、今回参加した日本人バイヤーはかなり好意的に迎えられており、商談のアポイントもほぼ満杯。会場を忙しく行き来する日本人バイヤーの姿が目立った。(写真:神尾明朗)


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