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中部、09年3月期は営業利益で黒字も最終損失は23億円−開港以来初の赤字に

  • 2009年5月15日
 中部国際空港の2009年3月期(2008年4月1日〜2009年3月31日)の当期純損益は、23億円の赤字(前年:2億9000万円の黒字)となった。長距離路線を中心とした運休や減便に加え、経済危機や円高の影響を受けた中部圏の企業による生産調整や出張抑制が発生し需要が低迷、国際貨物取扱量も開港以来最少となり、売上高は前年比8.4%減の484億2000万円で44億5000万円の減収となった。一方、営業利益は39.1%減と前年を大幅に下回ったが40億4000万円の黒字を確保したものの、08年度で満了となる開業費償却の約17億円が影響し経常損益は17億7000万円の赤字となった。

 また、今期の連結業績予想ではシステム系の償却費が約20億円あることや全体的な需要の落ち込みを考慮し、前年と同じく最終損失23億円となる2期連続の赤字予想としたが、2011年3月期決算では黒字化をめざし、国際線長距離路線の維持やレジャー需要の回復傾向がある近距離路線の拡充などのほか、インバウンド旅客の取り込み強化、コスト削減を進めていく。これにより、2010年3月期連結業績予想は売上高は442億円、営業利益は15億円、経常損失は22億円、当期純損失は23億円とした。