JATA、クロアチアWGで需要喚起−課題解決にも取り組み

  • 2009年4月23日
 日本旅行業協会(JATA)の日本・クロアチア観光振興ワーキンググループ(WG)は4月21日、クロアチア政府観光局と旅行業界向けのセミナーを初めて共催した。セミナーの冒頭、WG副部会長を務めるジェイティービー旅行事業本部国際部長の古澤徹氏は「7年前は1万5000人の規模が2007年には8万6000人に拡大した」と語りつつ、「出国者全体に比べればまだ少ない」とWGの活動を通して市場拡大に取り組む考えを説明した。

 セミナーでは、クロアチア政観やクオニイ、ルフトハンザ・ドイツ航空(LH)、オーストリア航空(OS)が観光の魅力や空路のアクセスについてプレゼンテーションを実施。また、ワールド航空サービスと阪急交通社が商品を造成し販売する上での注意点を説明した。クオニイ担当者は、現在の日本人旅行者の傾向のほか、今後の可能性を解説。今後の課題としては、「モノデスティネーションとしての確立」「他国とのコンビネーション」「冬のプロモーション」といい、たとえば、モノデスティネーションの取り組みではフランスのモンサンミシェルやイタリアのローマ遺跡など、確固たる独自の素材を打ち出していくべきと訴えた。

 なお、WGは旅行会社16社から社員が集まって構成。2009年の1年間を活動期間としており、需要喚起やそのための認知度向上のほか、特定都市への日本人旅行者の集中、日本語ガイドの不足、地上費の値上がりなど、急激に日本からの旅行者が増加したことに起因する課題にも取り組む方針だ。