ヒルトン・ホテルズ、新規事業展開で日本市場での販売を強化

  • 2009年4月22日
 ヒルトン・ホテルズ・コーポレーションは2009年、日本市場を重視しさらなる集客の拡大をめざす。4月21日に開催した記者発表で、ヒルトン・ハワイ上席副社長兼ヒルトン・ハワイアン・ビレッジ・ビーチリゾート&スパ常務のジェリー・ギブソン氏は、世界的な金融危機以降もハワイのプロパティでは、「約25%の日本人シェアを維持している」と話す。これについては現在、ホテルやレストラン、アクティビティ−の価格が安価になっていることを挙げ、「燃油サーチャージ額の値下げを含めハワイ旅行の値ごろ感が増している」と理由を説明。また、日本市場においては今後、「ホールセラーと協力した商品の造成が重要」と述べた。

 ヒルトン・ハワイアン・ビレッジ・ビーチリゾート&スパでは、グランド・ワイキキアンを新たにオープン、331ユニットのスイートルームを有し、短期旅行者も宿泊可能なタイムシェア・リゾート・タワーとなっている。このほか、ファミリーで楽しめる海水プール、「デューク・カハナモク・ラグーン」や、子供サイズの家具や安全な床などを完備した中でハワイの自然体験ができるキッズ・プログラム、「キャンプ・ペンギン」などが完成。ギブソン氏は、「日本市場ではファミリー層の需要が高い。大人から子供まで楽しめるよう工夫した」と新規展開のプロジェクトに自信を示す。

 また、2008年5月にヒルトン・ホテル・コーポレーション取締役社長アメリカ大陸統括に就任したジョセフ・バーガー氏も来日。新規事業や北米エリアのマーケット状況について述べた。バーガー氏は、市況は厳しいと捉えながらも、ホーム・ツー・スイーツやデニズン・ホテルズの新ブランドのほか、今夏ニューヨークとフロリダに新たなタイムシェアユニットを設けることを紹介。今後もハワイを始めとする新規事業のほか新ブランドの展開などによりシェアの維持をはかるとともに販売強化をめざす。

 さらに、バーガー氏は経済危機以降の北米マーケットについて、「レジャーが増えてきている」と述べる。インセンティブやミーティングなどのMICEの取り扱いを重視しており、需要も下がってはいないものの、「(MICEへの)参加者が以前と比べて10%ほど減っていている」と話し、レジャー層については「消費額が高いため重要なマーケット」との見解を示した。