北欧オペレーターのRTS、日本法人を設立−専門の強み活かしシェア獲得へ

  • 2009年3月19日
 北欧地域を専門で取り扱うランドオペレーター「RTS」は、日本法人「RTS JAPAN」を設立する。RTSの設立は2004年だが、スタッフは他社での経験を含めてオペレーター業務に10年から30年従事しているという。現在は、韓国や台湾、中国・香港、シンガポールなどで営業を展開している。このほど来日したRTSデンマークオフィス・ジェネラル・マネージャーのアスラム・アクター氏は、「日本市場は、北欧への訪問者が年間10万人を超え、安定的」と参入の理由を説明。その上で、北欧に事務所を置く北欧専門オペレーターとして、取り扱いを拡大したい考えを示した。09年は100万ユーロ(約1億2800万円)の売上高をめざし、2年目から黒字化をねらう。

 日本での方針としては、まずは団体市場やFIT向けに、新しいデスティネーションや商品を提案。新デスティネーションは、例えばアイスランドやグリーンランドのほか、すでに人気のあるスカンジナビア3ヶ国、フィンランドについても、小さな村々などモノツアーが可能になるような場所を紹介したい考えだ。また、「他の大手オペレーターは北欧に自社の事務所を置いておらず、情報の早さや量でも差別化が可能」との考えだ。

 テクニカルビジット(視察旅行)の受注数が年間120団体にのぼり、ノウハウや視察先との関係を構築できていることも強みという。北欧は社会福祉などの点で注目されており、すでにリクエストも入っているという。特に、「他社では視察が決定するまでに2週間以上かかる場合がある」のに対して、RTSでは48時間以内には回答できることも打ち出す。現地にも日本語を話せるスタッフがいるため、ミスコミュニケーションのリスクも低減できるとの考えだ。