旅行会社5社、修学旅行代金でカルテルの疑い−公取委が立ち入り検査

  • 2009年3月12日
 公正取引委員会は3月11日、岡山市の公立校の修学旅行代金について旅行会社5社がカルテルを結んでいた疑いがあるとして、5社の支店を立ち入り検査した。旅行会社は、JTB中国四国、近畿日本ツーリスト(KNT)、日本旅行、トップツアー、東武トラベルの5社。疑いは独占禁止法第3条(不当な取引制限の禁止)の違反で、5社ともに立ち入り検査を受けたことを認めている。いずれも調査段階であることから詳細についてのコメントは控えたものの、「調査に全面的に協力する」姿勢を強調した。

 今回立ち入り検査を受けた5社は、1999年にも近畿地区で修学旅行代金のカルテルを結んでいたとして勧告を受けている。この際は、そのほかの4社と共同で、大阪府の府立高校や私立高校の修学旅行について、手配料金の料率や共通の見積金額の算定方式を共同で決定しているなどの事実が認められた。

 なお、5社ともに、これまでコンプライアンスを重視する社内体制を構築してきていたといい、今回の検査に悔しさをにじませる会社もあった。