富裕層は経済危機の影響限定的−ALTM、「暗い時期こそ参加を」

  • 2009年3月2日
 6月16日から18日まで、第3回目のアジア・ラグジュアリー・トラベル・マーケット(ALTM)が上海で開催される。このほど来日したALTMバイヤー・マネージャー・ラグジュアリーのピーター・コンウェイ氏は、日本市場について「各国のサプライヤーから日本(のバイヤー)を重視する声を聞く」と期待の高さを説明。また、日本のサプライヤーからはインバウンドに対する興味が強まっていることを解説した。

 富裕層向けの旅行市場はアメリカや西ヨーロッパなどではすでに成熟している一方、中国やインドネシアなどアジアは「今後成長がのぞめる」市場という。その上で、ALTMに参加することで新たなセグメントを取り込める可能性も示す。例えば、成長が見込める中国の富裕層に対してどのように商品展開すべきかなど、直接的なビジネスだけでなく将来を見据えた提案をしているという。また、日本からは昨年、バイヤーが56名、サプライヤーは星野リゾートやジェイティービー(JTB)、ホテルオークラなど10社が参加。今年は参加人数だけでなく、質の高さを維持する考えから、参加を希望する会社がラグジュアリー商品を取り扱っているかどうかなど基準を引き続き設けている。

 世界的な経済不安についてコンウェイ氏は、「サプライヤーからの出展キャンセルなどはほとんどない」とし、影響を受けにくい市場で今後もビジネスチャンスが見込めることを強調。その上で、「暗いニュースが多いときこそ参加する価値がある。前向きにとらえてほしい」とアピールした。また、日本市場については、「ただ既存の富裕層向けの商品だけを組み合わせるのではなく、フィーリングや体験できる価値などを重視した商品造成が重要」とコメントした。


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