オアフ観光局は中長期的な戦略として、オアフ島の季節ごとの楽しみ方を紹介し、消費者の多様化するニーズに応えられる旅行商品の造成につなげる方針だ。すでに、プロモーションサイト「タウンとカントリーが融合する島」を設置。サイトでは、都会と昔ながらの自然や風景それぞれの魅力や、四季折々のイベント、植物、食べ物、ショッピング情報、ビーチ情報などを積極的に発信していく。ウェブサイト以外でも、ネット系メディアを対象にしたFAMツアーなども計画しているほか、現地サプライヤーとも連携し、季節ごとの特別な宿泊プランなどの提供も進める考え。

　オアフ観光局アジア地区マーケティング営業部長の三枝肇幸氏は、この戦略の背景として、ハワイの旅行商品が画一化し、ホテルの特典の内容や数だけで差別化する傾向にあることを指摘。旅行商品が変わらない一方で、消費者のニーズは変わってきており、「顧客目線で考えることが重要」と強調する。サイトでは、例えば、5月には満開のシャワーツリー、冬にはホエールウォッチングやサンセットディナーなど、その季節だからこそできることの情報を掲載していく予定で、それぞれの顧客にあった素材を見つけることが可能だ。このほか、オアフ島でのイベントのうち、チャリティイベントへの参加を渡航目的に繋げられるように紹介していくことも検討しているという。

　三枝氏は、将来的には季節ごとに商品内容が変わる「国内旅行のような販売手法が実現してほしい」と語る。「商品はすぐには変わらない」との見通しではあるが、「まずはそうした素材があることに気付いてもらいたい」と意欲を示した。


▽「タウンとカントリーが融合する島」
http://season.visit-oahu.jp/