Marriott Bonvoy

ハワイ、競合との明確な差別化を重視−50選で提案、業界向けキャンペも

  • 2009年2月2日
 ハワイ州観光局(HTJ)のディレクターの一倉隆氏は、東京で開催したセミナーで2009年のマーケティングプランを説明、「厳しい環境の中、これまで以上に競合デスティネーションとの差別化を明確にすることが大切」と、方針を示した。2008年の日本人訪問者数は、出国者数や航空座席量の減少の影響により前年比10.5%減の116万732人と減少する見込みだが、1人1日あたりの消費額は7.3%増の288.40米ドルと大幅に増加し、総消費額は3.1%減にとどまった。2009年は燃油費の下落が期待できるものの、不況や1月から3月までの航空座席数が10.3%減と、引き続き厳しい環境にあり、安全、円高メリットに加え「付加価値のあるハワイ」「新しいハワイ」を打ち出すことが、成功の鍵だと考える。

 マーケティングタグラインは、これまでの「Discover Aloha」、「So much more Hawaii」に、ハワイ州誕生50周年にあわせた「アニバーサリー」をテーマに「人生の中の、ハワイ。〜My Anniversary Hawaii〜」の3つで展開。ウェディングやハネムーン、バウリニューアルなどの「祝福の2人旅」、三世代を含む「初めての家族旅行」、定年退職や子供の独立、周年婚などの人生の節目を機とするアクティブシニアの「くつろぎの大人旅」を主要ターゲットに、ハワイならではの楽しみ方を提案していく。その具体的な例として、「ハワイ50選」を提案。既にHTJのホームページで紹介しており、50周年、ハワイ50選にちなんだパッケージツアーや特典などを設ける旅行会社も多いという。

 2009年は、3月までは航空座席の関係でプラス成長は難しいが、4月から6月は前年同、7月以降の夏のピークから上向きに持ち直して、2008年の実績をボトムラインとしたい考え。一倉氏は「今年は特別な年。日本の旅行業界の再活性化のためにもハワイを盛り上げていただれば」と呼びかけた。


▽4月から5月は「マハロ月間」、HTAが業界向けキャンペーン

 HTJホノルル事務所ディレクターの小嵜有美氏はセミナーで、ハワイ・ツーリズム・オーソリティー(HTA)が実施する業界向けのキャンペーンを説明。4月1日から5月31日までを「マハロ月間」とし、旅行業界への感謝を込め、現地の観光関係者がさまざまな優待料金を設定するもの。小嵜氏は「この機会にぜひ、ハワイに来て、その魅力を体験、発見してほしい」とアピールした。


▽マハロ月間
http://www.mahalomonth.com/


▽関連記事
HTJ、09年は夏以降復調でプラス成長めざす−日本は最も回復早いと分析(2009/01/29)

ハワイ州観光局、2009年のプロモーションを先行展開、11月から開始(2008/10/30)