JATA澤邊氏、「中国はVWCのキーポイント」−中国懇話会新年会開催で

  • 2009年1月20日
 中国旅行懇話会・中国連絡協議会の合同新年会が開催。講演会で日本旅行業協会(JATA)のビジットワールドキャンペーン(VWC)2000万人推進室室長の澤邊宏氏は、「中国はVWCの2000万人を達成するための一番のキーポイント」と語り、2008年度下期から中国を重点デスティネーションとして取組み始めていることを強調した。

 中国は最も日本人訪問者数の多いデスティネーションで、2007年には約400万人が訪問。VWC2000万人推進室担当部長の柳川健氏は、2008年度は食の問題や地震の影響で落ち込んだものの、2010年には500万人市場になるのではないかと予測する。また、下期の重点項目として実施する、「桜の植樹ツアー」をアピールし、旅行会社へ商品造成を呼びかけた。現在、対象となる19都市のうち成都や上海をはじめとした7都市での実施が決定。植樹の時期については旅行会社からの相談に応じていく。また、中国国家観光局と上海市旅游局、中国旅行懇話会との連携を挙げ、その一環として昨年日本全国19都市にて実施した上海セミナーを紹介。地方で開催したセミナーでは地方空港関係者も多く出席しており、各地とも上海線の重要性を認識しているとのこと。柳川氏は、今後中国からのインバウンドだけでなく、アウトバウンドも含めて各県と連携していきたいと述べた。

 また、柳川氏はJATAでおこなった中国のSWOT(強み、弱み、機会、脅威)分析を紹介。弱みとしては、SARS以降の仕事不足や待遇面といった原因で日本人ガイドが減少していることについて触れ、旅行の質の低下を防ぐための対策を考える必要性を訴えた。また、中国の食の問題については、現地駐在員や日本人学校の生徒など、現地在住の日本人に協力を呼びかけ、食の安全性と魅力を伝える考えだ。


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