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世界のユニーク・フェスティバル(4) 異世界の住人の仮装祭り(アメリカ)

  • 2009年1月16日
 本日のユニーク・フェスティバルは、アメリカのなかでも今、女性層を中心に旅行先として注目を集めるアメリカ西部から紹介。国立公園など多様な地形の景観美やアリゾナ州のセドナなどのパワースポットといった地球の不思議が感じられることの多いこの地域で、輪をかけて不思議な雰囲気の漂う町のお祭りだ。



 「ロズウェル事件」の名を耳にしたことがあるだろうか。1947年、アメリカのニューメキシコ州ロズウェル近郊を飛行していたある物体が墜落し、軍がそれを回収した事件だ。「空飛ぶ円盤が回収された」と報道されて世界を驚かせたが、その直後「空飛ぶ円盤というのは間違いで、気象観測用の気球だった」と発表されて解決したかに見えた。しかしこの事件は30年以上も後に大きな反響を呼び、なかには回収された物体をUFOと考え、異星人が乗っていたのではないかと推測する人々もいる。

 この事件は数多くのドラマや小説で取り上げられ、ロズウェルは世界で最も有名なUFOの町となった。人口5万人ほどの小さな町だが、UFO博物館があり、目にする街灯にはエイリアンの顔が描かれていたり、あちこちでUFOや宇宙人を模したみやげものが売られてもいる。「ノット・オブ・ディス・ワールド・コーヒーハウス(この世のものではないコーヒーハウス)」という名のカフェもあり、町には独特な雰囲気が漂っている。そんなロズウェルで毎年7月、ユニークなUFOフェスティバルが開催される。

 祭りは4日間にわたり開催され、町に集まる人の数は人口のほぼ2倍にふくれ上がるという。UFOや宇宙人にちなんだ講演会やワークショップなどが開かれ、UFO博物館やノット・オブ・ディス・ワールド・コーヒーハウスも会場となる。ショーやコンサート、「エイリアン・チェイス」という名のマラソン大会も開催されるなど、内容は盛りだくさんだ。

 ハイライトは、ニューメキシコ軍事研究所のピアソン講堂で行われる「エイリアン・コスチューム・コンテスト」。子供、ティーン、アダルトの3部門に分かれており、参加者はそれぞれ宇宙人を想定したユニークな仮装をして臨む。仮面をかぶる人、顔や髪が緑や青色の人、つり目のサングラスをかける人、銀色のタイトな服に身を包む人などさまざまで、会場は一種異様な雰囲気に包まれる。それぞれの部門に「キューテスト(最もかわいい)」「ファンキエスト(最もファンキーな)」「スケアリエスト(最も恐ろしい)」の賞が設けられており、選ばれた人には賞金50ドルとトロフィーが渡される。

 コスプレをするのは人間だけではない。ロズウェル・ミュージアム&アート・センターでは、「エイリアン・アニマル・コスチュームコンテスト」が行われ、会場は緑や青などの色を塗られた、あるいは奇妙な服を着せられたペットたちでにぎわう。コンテスト後のパレードでは、コンテスト参加者とそのペットたちも行進。エイリアンの仮装をした大勢の人々が歩く様は壮観だ。

 2009年は7月2日から5日に開催予定。イベントのスケジュールはホームページ上で公開されるので、見たいイベントを確認したうえで訪れたい。


▽ロズウェルUFOフェスティバル
http://www.roswellufofestival.com/


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