フォートラベル、雑誌を発行へ−旅行者目線を重視しサイト利用者が活躍

  • 2008年12月19日
 フォートラベルは角川メディアハウスと共同で、2009年1月9日に雑誌「Travel Community Magazine 4travel vol.1」を発行する。フォートラベルのウェブサイトに集まる情報を活用し、「紙媒体で別の形で消費者に届ける」(フォートラベル代表取締役社長の野田臣吾氏)ことがねらいだ。編集方針は、ガイドブックではなく「旅行者の目線」を重視し、旅行のコンセプトやテーマの提案をめざす。特集では、一般のガイドブックには載っていない、あるいはガイドブックがないなど情報が少ない一方で、フォートラベルには旅行記や口コミ情報があるデスティネーションや、人気のデスティネーションの別の切り口、体感・体験・滞在型の旅行を掲載していく。

 第1号ではキューバとスペイン、カンボジアの旅行を提案する。キューバは、「藤代冥砂、キューバ最高峰に登る」や「キューバ、革命を巡る旅」、「キューバ、最新音楽」、「旅人チェ・ゲバラ」を掲載。スペインでは、コスタ・デル・ソルからアフリカ大陸を自転車でめざす旅行を紹介する。カンボジアは、「カンボジアの名もなき村へ」と題した特集だ。

 ウェブサイトとの連動では、口コミ情報や旅行記、おすすめ、注目ポイントなど、サイト利用者が投稿する情報を掲載するほか、雑誌の取材で得られた情報をウェブサイトで利用することも検討する。旅行記の掲載について旅行者には報酬を支払わないものの、旅行記を掲載されることをサイト利用者が「ステータス」と考えられるようにし、さらに他の利用者の投稿意欲も刺激したい考えだ。また、将来的にはサイト利用者が海外取材をするなど、「作り手」も担ってもらえるようにしたいという。

 なお、第1号の発行部数は6万部。発行頻度などは未定で、第1号の発行後に最適な発行形態を検討する。