エチオピア、自然、歴史、文化の多彩な体験ができる旅行先をアピール

  • 2008年12月19日
 エチオピア航空(ET)の日本地区総代理店を務めるエア・システムは、エチオピア大使館の協力を得て業界向けの観光セミナーを開催した。エチオピア連邦民主共和国駐日全権大使のアブディラシッド・ドゥラネ氏は「エチオピアは一国で野生生活・歴史・文化・自然すべてを楽しむことができる」と、周辺諸国との周遊旅行のみならず、モノ・デスティネーションとしての多様な魅力をアピールした。

 日本からエチオピアの渡航者数は年間1500人から2000人程度で、観光客は1000人弱。現在はヨーロッパやアフリカからの渡航者が多く、アジアでは日本よりも中国やインド、中東から渡航者が多いのが現状だ。エチオピアでは2005年から観光局を観光省へ移行し、観光産業に力を入れつつある。ドゥラネ氏はこれを踏まえ、旅行会社にパッケージツアーなどの商品造成を促していくとともに「今後、旅行業界をはじめ、多くの日本の方々に歴史、自然、文化といったエチオピアの魅力を伝えていきたい」と意欲を語った。さらに「日本人の渡航者数がなぜ少ないのか、意見があれば教えて欲しい」と呼びかけ、参加した旅行社からは「国内線のアクセスを向上して欲しい」といった意見も出された。

 また、エア・システムのディレクターの門山浩志氏は、「エチオピアは8つの世界遺産があり、パッケージ商品の宣伝文句にもなる」と世界遺産のブランド力を主張。現在はグループ旅行の需要がほとんどだが、インフラの整備が進み都市間の移動がスムーズになったこと、日本語ガイドの利用が可能であることなどから、「今後はFITの需要も期待できるのではないか」と見通しを述べた。

 なお、ETは先月から、カイロ線にボンバルディアの新機材を導入。今後はボーイングB787型機を10機導入する予定もある。