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英・湖水地方、日本人訪問者数が22%増−フライ&ドライブも来春商品化

  • 2008年12月11日
 英国湖水地方ジャパンフォーラム日本代表の竹中正道氏によると現在、湖水地方への日本人訪問者数が前年比22%増で推移しているという。竹中氏は「イギリスのカントリーサイドの人気が高まってきている」と分析。特に「フランスなど他国でも同様の傾向があるが、1日のエクスカーションではなく1泊でも泊まることがトレンド化している。イギリスの10日間の商品でも、ロンドンに1泊するコースのほうが2泊するコースより売れている」と説明した。また、2007年の映画「ミス・ポター」の公開でメディアが取り上げ、露出が増加したことも要因とした。

 今後の方針としては、「ホテルの急激な増加や鉄道の延伸などは無理」であることから、エコツーリズムも打ち出したい考えで、ワーズワースや、ポターとナショナルトラストの取り組みなど、自然保護を重視してきた地域である点をアピールする。例えば、マンカスター城のフクロウ保護区「ワールド・オウル・トラスト」では、「世界で唯一フクロウを抱っこできる」だけでなくマンカスター城で貴族の暮らしを垣間見ることもできる。ナショナルトラストでも、これまでの取り組みの歴史などに触れられるエコツーリズムのパッケージ化を進めているところという。

 また、フライ&ドライブにも積極的に取り組む方針で、「右ハンドルで左車線と、他国に比べれば運転しやすいメリットをアピールしたい」考え。地域の小さなラグジュアリーホテルなど、バスを使用すると使えなかった宿泊施設も使用可能になるメリットもある。フライ&ドライブは販売店のコンサルティング力が問われるため「躊躇する販売店もあり得る」が、来春にはルックJTBでコースや車種をあらかじめ決定し、選択肢をあえて絞り込んだフライ&ドライブのパッケージが実現する。JTBワールドバケーションズでは、無料でコールセンターと通話できる「ルックJTBたびケータイ」を参加者に貸与しており、ハーツレンタカーの日本語カーナビやイギリス到着後のガイダンスとあわせて安心感を打ち出す。

 フライ&ドライブのプロモーションは、「まずはルックJTBの売れ行きを見つつ進める」予定で、セミナーやFAMツアーの実施も検討する。英国政府観光庁にも「英国ドライブ」などの共同プロモーションを働きかけるほか、日本旅行業協会(JATA)にもヨーロッパでのフライ&ドライブを訴えていきたい考えだ。


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