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シーズン到来、ヨーロッパのクリスマスマーケット(1)

  • 2008年12月8日
 華やかなデコレーションが施された露店が建ち並び、かわいらしい手工工芸品がぎっしりとその軒先を飾っている。家族連れがにぎやかに話し合いながら、露店を覗きこんでは通り過ぎていく。カップに注がれたホットワインを仲むつまじく飲む2人連れ。空をあおぎ見れば、きらびやかな光に彩られたクリスマスツリーと、壮麗な大聖堂がこちらを見下ろしている。

 クリスマスまであと2週間。冬のヨーロッパの風物詩、クリスマスマーケットのシーズンが今年もやってきた。この時期、ヨーロッパの町はデコレーションやイルミネーションで飾られ、楽しげな雰囲気に包まれる。今週は国や地域によってそれぞれ特徴のある、ヨーロッパのクリスマスマーケットを紹介していく。

 クリスマスマーケットはドイツ語圏を中心に、11月の終わりごろからクリスマスイブにかけての期間である「待降節(アドベント)」に開かれる。町の広場や大通りには飾り付けをされた露店が立ち、ところによっては大きなクリスマスタワーやクリスマスツリーが出現する。さまざまなイベントが催されるものもあれば、特別な趣向が凝らされた珍しいクリスマスマーケットもある。

 露店で販売されるのは、クリスマスツリーのオーナメントやプレゼント用の品物、陶器や木彫りの工芸品など。スパイスが入ったホットワインは、クリスマスマーケットで人気が高い飲み物だ。クリスマスクッキーやクリスマスシュトーレンなど、クリスマスならではのお菓子などを売る屋台も多く、それらはマーケットが開催される地域の名物でもあり、楽しみは尽きない。

 日が短くなり、冷え込みが厳しくなる11月から12月だが、ヨーロッパの人々にとっては1年で1番ホットな時期。たくさんの観光客も訪れて、町はひときわ賑やかさを増す。アドベントの間、人々はクリスマスのプレゼントや飾り付けを買い、どんな料理を用意するかを考え、じっくりと楽しみながら聖なる日を迎える準備をする。