ニュージーランド航空（NZ）は12月3日、第2世代のバイオ燃料を使用したテスト飛行を実施する予定だ。第2世代とは、第1世代がサトウキビやトウモロコシなどを原材料とするために穀物価格の上昇など食糧難を招く恐れがあるのに対して、環境に持続的に配慮し食物供給に影響を与えない原材料を使用するバイオ燃料のこと。NZによると、第2世代のバイオ燃料によるテスト飛行は世界初。

　NZでは、これに加え、技術的には既存の燃料と同じレベル以上の品質と、経済的には既存燃料よりも安価であることを基準に設定し、多年生植物のヤトロファ（ナンヨウアブラギリ）を原材料に選定。ヤトロファの種子には食用に適さない油が多く含まれ、乾燥した土壌や農作物の栽培に適さない地域など、厳しい自然環境でも成長するという。ヤトロファ油の供給地の選定基準には、過去20年間その土地が森林地帯や未開拓の牧草地帯でないこと、土壌や気候が作物の栽培に適さない地域であること、栽培地は雨水によって育まれ、機械によって灌漑された土地であってはならないことを定めている。

　なお、テストは既存のジェット燃料とバイオ燃料を半分ずつブレンドしたものを使用し、ボーイングB747-400型機で約2時間の飛行を実施する予定だ。