現地レポート:シドニーマラソン

  • 2008年10月27日
アフターマラソンの観光、オペラハウスに注目

 マラソンで体力を使う分、その他の観光は移動時間を必要としない、シドニーや近郊での観光がふさわしいだろう。代表的な観光であるキャプテンクック・クルーズはもちろん、週末に150店が出店するロックスマーケットや、オーガニックのパン屋やカフェをのぞきながらの街散策など、このエリアで十分楽しめるものが多いのも、シドニーマラソンの魅力となるだろう。

 特におすすめが、世界文化遺産に登録され、マラソンのゴールともなっているオペラハウス。内部の見学とともにオペラハウスの歴史や建築様式の解説をする「オペラハウス・ツアー」や、ステージ、楽屋やオーケストラピットを見る「バックステージツアー」、鑑賞を組み込んだ「パフォーマンスパッケージ」のガイドツアーがあり、オペラハウス・ツアーでは日本語ガイドを実施。団体客向けの「スポットライト・ツアー」もある。柱を一切使わず、曲面で外壁と屋根を支えあう建築物としての特異性とともに、デザインを担当したデンマークの建築家、ヨーン・ウッツォン氏と当時のオーストラリアの歴史を絡めた説明に、外観の美しさ以上に興味を持つことができた。マラソンのゴールとしてめざした対象物だけに、オペラハウスのツアーはよりいっそう印象に残るだろう。

 オペラハウスはコンサートホールやオペラ・シアターをはじめ、大小6つの会場から成っている。州政府管轄の建物であるため、一般の使用も可能で、ピアノの発表会や結婚式など、市民にとっても親しみのある場所になっている。シドニーマラソンでは、健康を切り口にしたオーガナイザーに対するインセンティブツアーの提案などにも利用できるかもしれない。