キューバ、シニア層に世界遺産など新観光アピール、若者層の活性化にも意欲

  • 2008年9月25日
 キューバ共和国から、マリア・シンナ・ロペス観光副大臣らが来日、キューバ観光の魅力をアピールした。挨拶にたったミゲール・アレサンドロ・フィゲイラ観光大臣顧問は、「従来はビーチのみが注目されていたが、安全性や衛生面の水準の高さ、文化や自然などをテーマとする観光素材が揃っている」と、キューバの新しい観光分野を紹介。日本市場ではシニア層をメインターゲットに、「ハバナ旧市街と要塞群」などの世界遺産や建築をはじめ、サルサやルンバなど音楽といった観光素材をアピールしていく。また、音楽やスポーツ、ダンスなど文化面をテーマとした新商品を開発することで、若者層の取り込みの活性化もはかる考えだ。

 キューバを訪れる日本人の数は年間6000名程度。ただし、キューバには全世界から年間200万人の観光客が訪れており、日本市場の潜在性を考えると日本に対する誘客を強化すべきとの認識だ。副大臣の来日を機にプロモーションを強める考えで、在日観光局の復活を検討していくとともに、テレビや雑誌などでのキューバ観光の露出増加を高めていく考え。当面は在日キューバ大使館の観光担当書記官が旅行会社、メディアに対応し、特にメディアの取材には積極的に協力していく方針を語った。

 なお、キューバでは現在、観光分野の質の向上を重視しており、国際空港の整備やゴルフ場、テーマパークの建設など、インフラ整備を10ヶ年の計画で進めている。日本企業に対してもホテルマリーナなどの観光資源への投資増加や両国間のアクセス向上に向けた対応への期待を示した。