Marriott Bonvoy

マリアナ政観、座席供給量増加で座席活用と路線維持に注力

  • 2008年9月22日
 マリアナ政府観光局(MVA)は今後、ノースウエスト航空(NW)の成田線夜便や関空線の復便、新規就航などで増加した座席の有効活用と路線の維持に注力する。サイパン線にはアシアナ航空(OZ)も12月から就航を予定しており、2005年下期にJALウェイズ(JO)のサイパン線運休が決定して以降続いてきた座席不足が解消されつつある。MVA日本事務所マネージングディレクターの早瀬陽一氏は9月19日に開催したセミナーで、「これまでの数年間は座席数増加を目標に掲げてきたが、急激に増加した。今後はこれらの便を必ず維持することが課題」と説明。ただし、「観光プロモーションにウルトラCはない」ことから、広報活動と旅行業界向けマーケティング、消費者向け需要喚起に継続して取り組み、「地道に席を埋めていく」方針だ。

 座席供給量は、2007年の最も少なかった時期と現在を年間ベースで計算すると、2007では17万4720席、2008年は30万7216席で約76%増となる。座席供給量の回復とともに日本人訪問者数も増加に転じており、2008年4月は9%、5月は5%、6月は3%、7月は22%増加している。1月から3月は減少したが、「このまま行けば前年並みの人数を確保できる」勢いにまで回復した。ただし、「8月は燃油サーチャージ高騰の影響もあってあまり思わしくなかった」という。

 具体的な取り組み内容としては、直行便就航地ごとのマーケティング活動と特定マーケットをターゲットにしたプロモーションを実施する。就航地ごとのマーケティンは、関東ではNWの夜便であるNW100便の利用促進キャンペーンを実施し、関西ではグループの需要喚起、名古屋ではインセンティブでの訪問増加のため旅行会社向けの販売促進策を展開する。特定マーケットでは、シニア層への「ワンランク上のサイパン」やロングステイのアピールを実施するほか、サイパン・マラソンへの参加者の獲得をめざす。2008年1月のサイパン・マラソンでは、232名が参加したという。2009年は1月17日に開催する予定だ。