カンタス航空、全豪オープンテニス観戦の商品造成を促進

  • 2008年9月5日
 カンタス航空(QF)はこのほど、オーストラリア・ビクトリア州政府観光局と共同で全豪オープンテニスに関するセミナーを開催、旅行会社へ商品造成を呼びかけた。QF日本地区マーケティング本部長の小松眞澄氏は、「オーストラリアには充実したスポーツイベントが多いが認知度が低い」とし、今年からプロモーションを展開、「認知度を高めて集客していきたい」と語った。日本のテニス市場人口は現在600万人で、最近では錦織圭選手などの活躍でテニスに注目が集まっている。こういった市場の潜在需要を見込み、旅行会社と協力して商品造成に取り組む考えだ。

 全豪オープンはウィンブルドン、全仏オープン、全米オープンと並ぶ4大グランドスラムのひとつで、来年は1月19日から2月1日まで開催する。会場となるのは「ナショナル・テニス・センター」で、市内中心部からトラムで10分程度、観戦チケットがあれば無料で乗車可能だ。他のグランドスラムと比べて、アクセスが便利で治安がよいため気軽に観戦できるという。さらに、ジュニアを含めて日本人選手が多く出場する上に、試合前後の選手を間近で見るチャンスもある。グランドスラムの中の会場では唯一センターコートに屋根がついているため天候に左右されない試合であることも魅力だ。

 旅行会社向けには、オフィシャルエージェントのカンタスホリデーズが毎日300枚から400枚の観戦チケットを確保。利用するには最低2泊のホテル滞在が条件でチケットと組み合わせて申し込む必要がある。既にホテルの予約は開始しており、チケットは10月中旬に販売する予定だ。消費者向けには、QFとオーストラリア・テニス協会、オーストラリア・ビクトリア州政府観光局と共同でウェブプロモーションを展開。現地のオーストラリア・テニス協会と連携するのは初めてで、テニスのポータルサイトなどにバナーを掲載するなど消費者の目に触れる機会を増やす。

 QFによると、7月に開催されたゴールドコーストマラソンへの日本人参加者数は、昨年1200人あったのに対し今年は1800人で、応援を含めると2200名が参加したという。これにより、明確な目的のある旅行であれば集客できるとして、全豪オープンを毎年のイベントとしてプロモーションを続ける予定だ。