アクセスランキング、1位は全日空の関空減便、2位は燃油費込みの表示

  • 2008年8月2日
 今週は先週の日本航空の関西国際空港での増減便に引き続き、全日空の対応と旅行会社の意見が第1位となりました。各種の報道では特に国内線の運休が焦点ですが、大きく取り上げられなかったものの、その中でアシアナ航空(OZ)の関西/サイパン線の就航は業界人の目を引いたニュースとなったようです。海外旅行市場では、NHのグアム線の運休を補うかたちで、OZのサイパン線の就航はありがたいところではないでしょうか。ただし、燃油の高騰による航空会社の経営状況も心配するところ。NHの第1四半期決算は黒字を確保しており、運賃と燃油サーチャージの引き上げがその要因にあると考えられますが、もう「値上げ限界に近く」あるといいます。日本の海外旅行には欠かせない航空路線ですが、値上げが限界とすれば、今後、航空会社は黒字を食いつぶしていくこととなり、旅行業界への影響はコミッションのカットなのか、それとも違う影響があるのか気になります。

 新IT運賃の導入についても、時期が近いようです。具体的に現在の3ヶ月毎の申請を継続するのか、それとも旅行商品にあわせた6ヶ月の申請となるのかは決まっていませんが、国土交通省の旅行商品の表示に関する通達がきっかけ。この見直しの期間は、「もし、原油価格が下がった場合には、燃油サーチャージの引き下げが早くなる」だけに、消費者目線からすると、一概に3ヶ月と6ヶ月の議論は出来ません。ただ、ある大手旅行会社の店頭で夏の家族向け商品を予約した消費者が、7月からの燃油サーチャージの値上げで、「家族6人分の燃油サーチャージの上昇額を考えると、取消料を払ってでも旅行をキャンセルする」という動きもあったと聞きます。NHが言うとおり、値上げが限界にあるという状況は、現場で日々の接客をしている読者の皆さんが一番、肌で感じていることだと思います。その意味でも、厳しい中ですが、少しでも販売をしやすい形となり、消費者にも海外に出かけやすいことにつながればと切に思います。(鈴木)


▽トラベルビジョン・記事ランキング(7月第4週:7月28日〜8月1日午後6時)
第1位
全日空、関空の減便を説明−旅行会社は「ウェディングが伸び、売れていた」(2008/7/30)

第2位
全日空、燃油費込みの運賃表示へ−8月から順次、ツアーは09年4月開始(2008/7/31)

第3位
エアライン満足度の総合1位はSQ、海外人気都市はウィーン−エイビーロード(2008/7/30)

第4位
アシアナ航空、関空/サイパン線に就航、関空/ソウル線を増便(2008/7/28)

第5位
JALグループ、総合職事務系キャリア採用を16年ぶりに再開(2008/7/29)

第6位
中国地方発の航空路線も縮小へ、香港エクスプレスとバンコクエアウェイズ(2008/7/30)

第7位
日本/マレーシア航空協議、発着枠増加後の羽田国際定期便の枠組み設定(2008/7/29)

第8位
全日空、第1四半期の営収1.2%減も営利10%増−値上げ限界に近く(2008/8/1)

第9位
KNT、下期ホリデイは目標人数7%増−サーチャージ改定ごとにパンフを印刷(2008/7/28)

第10位
ベトナム航空、エンジンからの煙発生で日本支社長がお詫び(2008/7/31)