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ANTA、平成19年度の苦情相談件数、弁済金額が倍増−大型倒産多く

  • 2008年5月19日
 全国旅行業協会(ANTA)によると、平成19年度の苦情相談件数は1382件で、前年度の558件から大幅に増加した。内訳は旅行契約の不履行がもっとも多く、1170件で8割強を占める。次いで、旅行契約の取消料若しくは違約料が52件、旅行業者の接客態度が24件など。インターネット取引による格安航空券の販売トラブルや、催行中止による旅行代金の返金トラブル、さらに同年度に大型倒産が多かったことが影響した。また、宿泊・運送期間などからの支払い遅延も33件あった。

 弁済件数は、債務者が12者で債権者数は2629名。申出金額は1億5872万9583円で、認証金額は7074万2897円となった。平成17年4月に業法が変わり、対象が消費者のみになったことで、平成18年度は債務者が12者、債権者数が192名、申出金額が4975万5408円に対し、認証金額が2393万6555円であったが、平成19年度は債権者数が1814名となったロータリーツアーズ(愛知県)をはじめ、認証金額が1000万円を超えた大型倒産が4件あり、大幅な増加となった。

 なお、平成19年度末の保証社員数は5700社で前年より25社減少。同年度中の新規保証社員は239社、資格喪失は264社で、資格喪失原因は事業の廃止が227件、合併が10件、死亡が12件などであった。


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