観光活性化フォーラム
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JATA石山氏、サーチャージ込IT運賃は5月にもめどを

  • 2008年4月17日
 日本旅行業協会(JATA)燃油サーチャージ問題対策チーム(FSCチーム)リーダーの石山醇氏は、燃油サーチャージを含むIT運賃について、「来年の上期商品から導入するためには、商品造成のスケジュールを考えると、4月、遅くとも5月中にはめどをつけければならない」との考えだ。航空会社に対しては、消費者の混乱と旅行会社の疲弊を訴えることで合意を目指しており、例えば「今、半年後の旅行を予定する消費者に対して『サーチャージ額はいくらになるか分からない』と言わなければならない」ことから、販売面で不都合になる理不尽さを訴えていく。

 燃油サーチャージをIT運賃に含めて仕入れをする理由として、「現在のIATAによる制約下では、運賃の値上げは10%から13%程度しか望めない。値上げ分にサーチャージを組み込む場合、現在の運賃額から類推すると、組み込める金額は1000円から2000円。一方で、元の水準に戻すには数年を要してしまう」という。航空会社からは、リスクが読めないとの反対意見が寄せられると予想されるが、IT運賃はこれまでも為替などのリスクを半期に一度のペースで先読みして交渉してきたことから、理解を求めていく。石山氏は、「このままでは消費者が航空運賃に不信感を抱き、海外旅行にいかなくなる」とし、「今回は引き下がれない」と強い決意を語った。


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