ウィンザー、サミット後に国際市場拡大へ−顧客戦略の細分化はかる

  • 2008年4月11日
 ザ・ウィンザー・ホテル洞爺リゾート&スパは2008年度、テーマを「Power Up! The Windsor」と設定し、ポストサミットに向けた施策を展開する。代表取締役の窪山哲雄氏は「サミットを機に、ウィンザーが着手するべき戦略が見えた」と述べ、その戦略として新たな和食レストランの展開、および料飲(FB)部門の強化、海外富裕層市場開拓に向けたアプローチ、顧客のリピーター化に向けた新マーケティングを掲げた。

 このうち、国際市場について、「サミット後、戦略を強化する」と強調。現在、香港やシンガポールを中心とするアジアの富裕層の利用が増加しており、2006年度は全体の10%程度から、07年度は15%強にシェアが高まっている。同ホテルはシーズナリティの解消が課題の一つであるが、特にアジア圏はクリスマスや旧正月など冬に旅行シーズンと重なることから、外国人客は夏と冬に差がなく「メリットがある」として、「アジアの中のウィンターリゾート」をめざし、スキー以外の屋外、屋内のアクティビティなどの機能を充実させるほか、外国人対応のスタッフを増加する。また、予約機能のシステムを強化する一方で、今後はメディアミックスによるピーアール展開も検討。まずは全体の30%を国際市場向けとし、いずれは国内と同等の比率にしたい考えだ。

 また、顧客のリピーター化に向けた戦略は、従来の3世代向けから、より細分化していく。「0−100マーケティング」と名づけた新マーケティングコンセプトは、同じ乳児でも0歳と1歳で大きく異なることから、それぞれの年代や個人に向けたホスピタリティを提供。各年代を意識したサービスを充実させるほか、入園式や入学式、卒業旅行、結婚式など、人生のシーンで利用してもらえるような個人に向けた細部のアプローチを強化していく。


▽関連記事
ウィンザー窪山社長、「高級ホテルでもGOP45%可能」、5年以内に100億円へ(2008/04/11)