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JTB、トーマスクック・インディアとは第3国間旅行も−グローバル化を推進

  • 2007年12月26日
 ジェイティービー(JTB)はトーマスクック・インディア(TCIL)と包括提携し、二国間のツーウェイ・ツーリズムだけでなく、第三国間の旅行需要の取り込みをめざす。これはJTBが目指しているグローバル化の一環。TCILはインド国内56都市に196ヶ所、海外12ヶ国に23ヶ所の拠点を持ち、インドでは最大手の旅行会社。23ヶ所の海外拠点はスリランカやモーリシャスなどで、JTBと事業展開の地域が重複せず、補完関係にある。提携期間は2008年1月から2010年12月までの3年で、その後の延長も可能なほか、TCILへの資本参加の可能性も残すものだ。

 この提携の具体的な内容は、(1)TCILがインド発の海外旅行を開発し、世界のJTBネットワークがツアーオペレーターとして手配業務を受託、(2)JTBグループの世界の拠点からインドへの渡航者についてTCILが手配業務を受託、(3)インド国内に進出する日系企業の、インドから世界への出張業務、MICEビジネスの開拓、(4)ツーウェイ・ツーリズムの促進のため、相互に観光プロモーションの展開、(5)JTBが使用するインバウンド専用システムの共同利用と改修、(6)相互の人事交流の6点。例えば、ロッテJTBの韓国とTCILのインド間などの取扱いも可能性としてあるというもの。

 なお、2008年1月1日付でJTB旅行事業部内にプロジェクトチームを設け、両社の担当者が具体的な内容を決定する。提携事項の6点全てを同時に進めるが、まずは半年以内に(1)のインド発海外旅行の受託を開始する方針。JTB広報室によると、インドでは現在、経済発展とともに旅行需要が拡大しており、特にヨーロッパや東南アジアへの需要が高いという見込みだ。


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