観光活性化フォーラム
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JATA新町会長、「イン1000万人に旅行会社が重要」−訪日商談会の開催で

  • 2007年11月28日
 日本旅行業協会(JATA)会長の新町光示氏は、11月28日から2日間の日程で開催されるYOKOSO!JAPANトラベルマート2007秋のプレスカンファレンスで、2010年に訪日外客数を1000万人とする目標に対し、旅行会社の役割が重要との認識を示した。これは、同じく会見した国土交通省総合政策局国際観光振興室長の飯島康弘氏がVJCの今後について、「外国人観光客が来日しやすくなるためのリピーター対策が重要」と述べたことに応じたもの。新町氏は現在の訪日外客のほとんどが宿泊先などを直接手配していることを指摘し、「外国人観光客が満足し、日本への旅行の意欲を掻き立てる旅行を提供するため、日本の旅行会社が海外の旅行会社と提携を推進し、互いに質を高めていく努力が必要」と述べた。


▽JATA博との別立ては、有力バイヤー誘致に向けた試み

 今年のトラベルマートの最大の特徴は、これまで春に開催される国内旅行向けの旅フェアと、秋に開催されるJATA世界旅行博と併催していたものを、あえて時期をずらして単独で開催したこと。国際観光振興機構(JNTO)の板谷博通氏は「旅フェアとJATA博の開催時期は、海外の有力バイヤーが来日しにくい時期」と説明。特にJATA博の場合、中華圏は国慶節の直前にあたり、今までは若手が来日し、キーマンが来ることが少なかったという。そこでバイヤー各社にヒアリングし、今回の時期にずらしたところ、前年の40.1%増となる261名のバイヤー誘致に成功。しかも、有力で「結果を期待できる」担当者の参加が見込まれたという。

 ただし、プレスカンファレンスに参加した海外のメディアからは「インバウンドの商談とともにアウトバウンド先進国の日本のJATA博を見るのは勉強になる。せっかく来日したのにこれでは残念」とのコメントもあった。これに対し板谷氏は「今回は有力バイヤーを呼ぶ目的の試み。来年は旅フェアと話し合い、時期を6月にずらして一緒に開催することも考えている。一緒に開催することの重要性は理解している」と強調した。


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