観光活性化フォーラム
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ミシュランガイド東京でインバウンドに「期待」−星付き店は世界最多に

  • 2007年11月20日
 ミシュランが11月22日に発売する東京のレストランガイド、「ミシュランガイド東京2008」で、世界で初めて掲載する150軒全てに星が付き、東京が世界で最も星付きレストランの多い都市となる。選ばれたレストランは、3ツ星が8軒、2ツ星が25軒、1ツ星が117軒。ミシュランガイドの6代目総責任者のジャン=リュック・ナレ氏は、「日本のレストランの質の高さに驚いた」と語り、星なしで掲載できるレベルの店舗については、紙幅の都合から掲載できなかった店も多かったという。

 評価の基準は素材の鮮度や品質、調理技術の高さと味付けの完成度など。ミシュランガイド東京2008では、150軒のうち日本料理が60%以上で、残る約40%がフランス料理、イタリア料理、スペイン料理、中華料理などとなった。日本料理は、懐石、割烹、ふぐ、そば懐石、寿司など様々だ。

 東京のレストランが高評価を得たことについて、国際観光振興機構(JNTO)は、外国人訪問者の増加に向けて「非常に有効」との考え。これまではアジアの他の国々と比較すると物価の高さで取り込みが難しい面があったが、「権威のあるミシュランガイドから『質』を伴うデスティネーションとして認められた」と期待する。特に現在、欧米ではアジア圏への旅行需要が観光型から体験型にシフトしつつあり、日本食への注目が高いことから、今後はミシュランの「お墨付き」を積極的に活用していく。また、4月に発売したフランス語の日本の旅行ガイドブック「Michelin Voyager Pratique Japon(ミシュラン・ボワイヤジェ・プラティック・ジャポン)」がフランス国内で8500部が完売し、11月には8000部の増刷を予定するほどの人気ぶりで、これも追い風に「従来のビジット・ジャパン・キャンペーン(VJC)では数の目標を達成することに注力してきたが、これからはリピーターやSITなど目的志向型のプロモーションも強化していく」方針だ。

▽ミシュランガイド3ツ星獲得レストラン一覧
神田(日本料理)/カンテサンス(現代風フランス料理)/小十(日本料理)/ジョエル・ロブション(現代風フランス料理)/すきや橋 次郎(寿司)/鮨 水谷(寿司)/濱田家(日本料理)/ロオジエ(フランス料理)