駐日英国大使グレアム・フライ氏は日英修好通商条約調印150周年を迎える来年、日本で開催する「UK-Japan 2008」において「現代のイギリス」を紹介したいとの考えを示した。日本では以前から「古きよき伝統は知られている」が、現代の創造的な美術、芸術、科学を中心とした文化を日本で紹介し、これらの分野で人的つながりを形成する場を通じ、日本とイギリスのさらなる交流に繋がって欲しいと期待を表明した。

　新しいイギリスを紹介する方法として、「ピーター・ラビット」の作者を映画化した「ミス・ポター」を例に、「良く知られているイメージを、新たな観点から見る方法」と、新たな手法で伝えることを評価。また、これまでイギリスの人々は新たな文化の創造者が多く、「例えば、ビートルズは登場した時は革新的だった。こうした動きが脈々と受け継がれている」と、来年のイベントでも革新的なイギリスの動きを感じる場にして欲しいという。

　イギリスと日本の経済、旅行についてもコメント。イギリス経済は60四半期（約15年）連続でプラス成長を継続。この理由に「イギリスが国際的になり、特にロンドンの金融市場に諸外国から参入してきた」と好調の要因を分析。旅行市場について「航空分野で改革が進んでおり、日本も自由化してはどうか」と最近のアメリカ、イギリスの航空自由化でビジネス活性化による旅行市場への好影響に言及しながら、日本へも提案。「日本からイギリスだけでなく、『ようこそジャパン』のインバウンドにも自由化で好影響がある」と語り、政策の変化で経済、旅行の活性化が図れるとの考えを示した。