観光活性化フォーラム
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JATA市場調査、夏期は見込み外れ「内高外低」−海外は3ヵ月後も横ばいか

  • 2007年9月27日
 日本旅行業協会(JATA)が7月下旬から8月中旬にかけて、「旅行市場動向調査」を実施した。これによると、燃油サーチャージや円安などの要因により、夏休みの需要が海外から国内へとシフトし、海外旅行全般のDI値がマイナス7ポイントと前回の見通しを大きく下回る一方、国内旅行は長距離路線を中心に好調となり、DI値がプラス値へと好転した。海外旅行は、前回の調査ではプラス3ポイントを予想していた。

 海外旅行の方面別の動向は、中国を中心にアジアやヨーロッパが好調。中国は食品などの中国製品に関する報道の影響が指摘されたものの、結果として5ポイントの低下に留まり、業務渡航を中心に高い水準を維持。ヨーロッパは1ポイント上昇し、マイナス値を脱した。ハワイやミクロネシアは2桁の伸びを見せたが、依然としてマイナス値に留まっている。また、アメリカ・カナダ、オセアニアは小幅な動きで総じて低い水準となった。

 3ヵ月後については、全般的に好材料に乏しく横ばいを予想。この中では、中国は22ポイントと引き続き高い水準を維持し、アジアもプラス値で推移する見込みだ。その他では、低水準のオセアニアが回復傾向となる以外は、悪化する見通しとなっている。

 ※DI値は、設問事項に対し「良い」、「普通」、「悪い」、「取扱なし」の4回答を用意、この回答を数値化して算出することで得られる動向指数。全ての回答が「良い」の場合には、プラス100となる。


▽海外旅行全般DI値(現在/3ヶ月後)
全体/-7/-8
総合旅行会社/-12/3
海外旅行ホールセラー/-20/-31
海外旅行系旅行会社/9/-9
リテーラー1/-24/0
リテーラー2/-6/-9
インハウス/11/0
※リテーラー1は旅行業の取扱高が30億円以上、リテーラー2は30億円未満

▽顧客層別DI値(現在/3ヶ月後)
ハネムーン/-39/-28
ファミリー/-6/-28
OL/-26/-35
熟年/0/-1
シルバー/2/5
インセンティブ/-32/-20
商用・視察/1/2

▽方面別DI値(現在/3ヶ月後)
ハワイ/-21/-24
アメリカ・カナダ/-36/-37
ヨーロッパ/0/-5
オセアニア/-41/-25
ミクロネシア/-22/-32
中国/-22/-22
アジア/6/8