トラベルポート、ワールドスパン買収完了−今後は両社の強み活用へ

  • 2007年8月24日
 トラベルポートによると、ワールドスパンの買収がこのほど終了したという。これは欧州委員会の認可を得たことによるもの。既に7月にアメリカ連邦取引委員会から、独占禁止法上の承認を受けており、この時点で買収に関しては楽観的な見方がでていた。これにより、14億ドル(約1650億円:2006年12月発表当時)の買収でトラベルポートは旅行ブランド、コンテンツ、サービス提供で幅を広げ、競争激化に対応していく。

 これに関してトラベルポート社長兼最高経営責任者、オービッツワールドワイド会長のジェフ・クラーク氏は「今後、ガリレオとワールドスパン双方のGDSに対する知識と経験に裏打ちされたシステムの融合性、運賃の正確性、使い勝手の良さ、運用効率の良さを求めていく」とコメントを発表。ガリレオはコンテンツや旅行会社へのリーチ、ワールドスパンはオンライン流通技術等でそれぞれ強みを持つが、今後はこの強みを活かしながら両社の機能を旅行会社に提供していく具体的な方向を模索すると見られる。

 なお、トラベルポートのGDS部門は、ガリレオとワールドスパンのほか、ビジネス・マーケティング情報を旅行会社に提供するシェファードシステム、航空会社向けに旅客予約、インベントリー管理、運賃や航空券発行、出発便管理機能を提供するAiRes(エアレズ)、旅行関連の会社に流通とマーケティングサービスを提供するThorをもつ。


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