マスターカード調査、下半期のアジア海外旅行市場で日本の伸び率は最小

  • 2007年8月9日
 マスターカード・ワールドワイドは、アジア太平洋13ヶ国・地域を対象とし、各国発の海外旅行に関する消費者意識調査「マスターインデックス」をまとめた。下半期の海外旅行の傾向は、アジア太平洋地域全般では引き続き、増加基調にあるものの、成長率に関しては国、地域別に差が生まれてきている。

 伸びが見られるのは韓国の海外旅行で、成長率予測は6ヶ月前の3.6%から12.5%と大きく拡大。韓国市場では約710万人が出張やレジャーなどで海外旅行を経験している。そのほか、前年同期比で成長が予測されるのはオーストラリアの5.6%、ニュージーランドの2.1%、香港の4.9%、インドネシアの5.6%、フィリピンの5.7%など。マスターカードでは「可処分所得の増加、安価な旅行ができることで、富裕層だけでなく、中流層にも旅行が身近になっている」と分析している。

 その一方、成長率が減速する傾向としているのは、中国、日本、タイ、シンガポール。中国については、海外旅行者数が1714万人から1900万人と増加する見通しだが、成長率は上半期調査の12%から、7.5%に縮小。日本については上半期の日本人出国者数が速報値ベースで前年比0.9%減の833万4000人と低迷する状況を反映し、4.8%から1.8%と対象国の中で最小値となった。

▽2007年下半期海外旅行予測人数(方面/07年下半期海外旅行予測人数/前年同期比の増加率)
オーストラリア/280万人/5.6%
中国/1900万人/7.5%
香港/310万人/4.9%
インドネシア/260万人/5.6%
日本/930万人/1.8%
韓国/710万人/12.5%
マレーシア/2380万人/7.6%
ニュージーランド/90万人/2.1%
フィリピン/100万人/5.7%
シンガポール/300万人/3.0%
台湾/460万人/3.6%
タイ/170万人/4.3%